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日本社会は巨大な、アウシュビッツ強制収容所

 

日本社会は巨大な、アウシュビッツの強制収容所

 

書物短評 :  ハーバート・アズベリー  「ギャング・オブ・ニューヨーク」  早川書房

 

 レオナルド・ディカプリオ主演、マーティン・スコセッシ監督で製作された同名の映画の原典である。アメリカ国家黎明期のギャング同士の壮絶な戦争・殺し合いに焦点を当てた、この映画には、アメリカ国家の「暴力の源流」が密かに暗示されている。同時に、この映画には、18世紀のギャング抗争を、単に過ぎ去った 自国の歴史の一部としてしか回顧・把握する事が出来ない、アメリカ人の「歴史への無知と鈍感」が明晰に現れている。

 

 

哲学者ヴァルター・ベンヤミンの言う通り、「過去の歴史は常に、現在の断片としてしか存在し得ない」。

 

オルタナティブ通信が常に、歴史の断片として短文を書き続け、長大な分厚い書物を書かない理由は、断片にしか歴史の真実は存在しない事、長大な書物を描き出す事によって、その長大さ故に常に、「デマと偽造を本業とせざるを得ない大学教授=アカデミシャン達全員の、本質的サギ師性」への警戒からである。大学教授 達とは、どこかで権力者にシッポを振り、妥協する事なしには「メシが食えなくなる」、メシのために真実を捨てた人生を生きる「本質的茶坊主」の集団であり、それを面従腹背等とレトリックで誤魔化し、人生を逃げて生きるサギ集団の事である。彼等の言辞を信用するなら、全ての市民の全人生は、地獄の奈落の底に突き落とさ れるであろう。

 

「大学の教育水準では」世界トップ・クラスと言われるアメリカ社会が、「歴史への無知と鈍感」を、その特徴としている事には、その大学教育を担う大学教授陣=無知な茶坊主集団の「水準の低さ」が多大な貢献を行っている。

 

アメリカ社会の、「歴史への無知と鈍感」とは、何か?

 

 

 

 18世紀、アメリカ大陸、とりわけニューヨークで起こった急激なヨーロッパからの人口流入は、移民の出身地による住み分けと、ナワバリ抗争の火に油を注いだ。英国、フランス、ドイツ等々、祖国で「食えなくなり」、あるいは過酷な宗教弾圧、人種差別に耐え切れなくなり新天地アメリカに転生を求めた移民達にとっ て、祖国ヨーロッパは「捨てるだけの価値しかない」場所であった。このヨーロッパ諸国を捨てて来た「本質的・反国家=アナーキズム」は、新天地アメリカで、移民同士の「農地と資源の奪い合い」に直面し、自分のナワバリを守るための「方便として」、英国人は英国人同士、ドイツ人はドイツ人同士が「団結し、民族的同一性 による集団を形成し」、他民族を排除し、その事で、新天地アメリカで入手した農地と資源・富の維持を計ろうとする「民族主義・愛国心」に姿を変える。

 

本国を捨てて来た以上、英国国家、フランス国家等々、本当は、どうでも良いのだが、アメリカで手に入れた財産を他人に奪われないために、英国人は英国人同士、フランス人はフランス人、「愛国心の下に団結」し、武装ギャングを作り、暴力をもって資産維持と、他人の資産を奪い自己資産を増やす戦略に出たのである。

 

「愛国心の本質は、他人の金が欲しい」であった。

 

ここに民族主義・国家主義・愛国心の本質がある。

 

そして、ここに、アメリカ社会の暴力の「本質」がある。911テロ以降、アメリカ社会で「愛国心が称揚」され、愛国法なる法律が制定され、アメリカ防衛のためイラク・アフガニスタンに戦争を仕掛けた、「その愛国心の本質は、イラクの原油、アフガニスタンの天然ガスの利権を略奪する」事にあった。21世紀のイラ ク戦争、アフガニスタン戦争における、アメリカ社会の行動様式は、18世紀の、ニューヨーク・ギャングに源流を持っていた。

 

ニューヨーク・ギャングの対立抗争と言う「過去の歴史は常に、21世紀のイラク・アフガニスタン戦争という、現在の断片としてしか存在し得ない」。

 

映画「ギャング・オブ・ニューヨーク」も、本書も、こうしたアメリカ社会の暴力の本質への視点を持つ事が無く、単純に、ギャング抗争の現象面だけを、娯楽として、「面白、おかしく」描き出す事に終始している。

 

ここにアメリカ社会の、「歴史への無知と鈍感」が存在する。

 

 

 

 18世紀、ニューヨークに移住した多くの移民達の中にある、「他人の財産を奪い、自分の財産を増やしたい」とする私欲が、英国、フランス「民族の団結と愛国心を生み出していた」。第二次世界大戦中、中国大陸に侵略を行った日本の軍国主義者も、その本質は中国大陸で「他人の財産を奪い、自分の財産を増やしたい 」とする私欲で動き、口先だけは、大義名分として日本民族主義、愛国主義を唱えていた。

 

21世紀の日本における右翼・民族主義者達も、財界等からの資金援助が途絶え、右翼団体からの給与が減れば、即座にサラリーマンに転職し、従順な一般市民に姿を変えて行く、それが、この国における右翼・民族主義者達の「常道・王道」である。

 

国家主義・民族主義の本質は、「もっと、たくさん金が欲しい」である。

 

 18世紀、英国主義を掲げ、フランス系、ドイツ系、あるいはアイルランド系と対立抗争を続けていたニューヨーク・英国系ギャング達は、貿易に対する関税問題では、英国政府にアメリカへの課税権は無いとして、「なぜか」反英国主義の暴動を起こし、アメリカへの愛国心を反英国として声高に主張する。しかしアメリ カ政府が徴兵制度を導入し、人身を兵士として国家支配下に置く政策を取れば、反徴兵制度の暴動を起こし、反アメリカ国家を声高に主張する。こうした転々とした主張は、その本質が、「もっと、たくさん金が欲しい」である事が理解できれば、疑問は氷解する。

 

本書に登場するギャング達は、「働かずに大金をモノにする」事こそが、最も尊敬される生き方であると強く主張している。

 

こうした最も儲かるビジネスとして、アメリカ・ギャングが得意としてきたのが「殺人請負ビジネス」である。本書のp299、p430、p469には、様々な殺人ビジネス会社が、ターゲットへの殴打、骨折、気絶、殺害といった暴力を請け負い、暴力と引き換えに料金を徴収する「メニュー表」が掲げられている。

 

殺人請け負いビジネスが、アメリカ社会の国是である、「働かずに大金をモノにする、最も適切な手段」であった事が分かる。

 

現在も、イラク戦争・アフガニスタン戦争という、殺人請け負いビジネスが、「働かずに大金をモノにする、最も適切な手段」となっている。

 

「働かずに大金をモノにする」事を国是とした、このニューヨーク・ギャング達は、後にソフィストケートされ、十分な教育を受け、自己のナワバリに準じ、各自、リーマン・ブラザース、モルガン・スタンレー、ゴールドマン・サックスといったニューヨーク・ウォール街の金融ギャングに姿を変えて行く。これが、21世 紀の金融恐慌、第三次世界大戦という世界的「暴力」へと、発展して行く。

 

 本書では、物語としては最も興味深い白眉となる、反徴兵制度の暴動において、ニューヨークのジョン・ジェイコブ・アスターの自宅、ルイス・タッパンの自宅に投石が行われるシーンが描き出されている。インディオと蔑称されてきたアメリカ先住民をダマシ、ガラス球を高価な宝石と偽り、先住民の捕獲した毛皮100 枚とガラス球1個を交換し、巨万の富を蓄え、その富で土地を買占め、ニューヨークの不動産王となっていた詐欺師=ヨーロッパ・アメリカ社交界のボス=アスター一族(英国首相チャーチルと、故ダイアナ妃の先祖)。アメリカ初のスパイ・諜報会社D&B社を創立し、部下である優秀なスパイ・諜報員エイブラハム・リンカーン を南部に潜入させ、南部の資産略奪の計画を立てていたタッパン。南部の資産算定が終わると、その資産の略奪のために部下リンカーンを大統領に据え、南北戦争=南部資産略奪戦争を開始したタッパン。徴兵に反対するニューヨーク・ギャングは、「お前の金儲けのために、俺たちは兵隊となって死なない」として、投石・暴動を 起こした。

 

大量の軍隊と警官を投入し、この「暴動の鎮圧に当たった」指揮官シメオン・ドレイパーの末裔は、第二次世界大戦後、「アメリカ国家に対する日本の反逆・暴動=日米戦争の鎮圧に当たり」、敗戦後は日本駐留軍GHQのダグラス・マッカーサーの上司として日本の戦後の航跡を決定したウィリアム・ドレイパーjrである 。

 

階級社会では暴動鎮圧担当者は代々、暴動鎮圧担当者となる。

 

ドレイパー一族は、こうした暴動防止のために、トルコからの輸入アヘンでギャングを薬物中毒=骨抜きにする麻薬販売業者でもあり、その麻薬会社ラッセル社の共同経営者は、2009年現在の前大統領ブッシュ一族である。CIA本部ビルが、ジョージ・ブッシュ・センターと呼ばれているように、18世紀、麻薬で暴動 の未然鎮圧を計っていたブッシュ一族は、21世紀にはCIAで暴動等の不穏な動きを察知、未然防止する仕事を業としている。

 

階級社会では暴動鎮圧担当者は代々、暴動鎮圧担当者となる。

 

 こうして地域割拠し、各自のナワバリに固守するニューヨーク・ギャングは、やがて全米に鉄道が敷設される時代になると、狭いナワバリの「市場開放」を迫られる。鉄道建設の用地買収、駅周辺の商業地・住宅地再開発で、ニューヨーク・ギャングの狭いナワバリは、「撤去」されて行く。地域割拠勢力が、全国統一軍に よって、「ローラーがけ」され、潰されてゆく。ギャングはマフィアとして全国統一の道を選び、同時に、ウォール街の金融マフィアとして「ソフィストケート」の道を選ぶ。

 

この割拠するギャングを暴力で制圧したのが、警察でも軍でもなく、再開発を行うニューヨーク・セントラル鉄道の雇った傭兵達であった。兵士としての訓練を受け、国家軍ではないため法を遵守する必要も無く、ギャング制圧のためには冷酷無比で、手段を問わない傭兵によって、現在のニューヨークは「整備されて行く」 。

 

「もっと、たくさん金が欲しい」という国是=私欲は、当然、私兵=傭兵によって実現されて行く。2009年、イラク・アフガニスタンに駐留する米軍の主力が傭兵である点で、アメリカが私兵・傭兵国家=社会である本質は変わっていない。

 

このニューヨーク・セントラル鉄道の経営者がヴァンダービルド一族である。傭兵との戦争に敗北したニューヨーク・ギャングの一部は、このヴァンダービルドの私兵=傭兵として、その軍門に下ってゆくが、この鉄道王ヴァンダービルドと、鉄道王ブッシュ一族が破格の低運賃でロックフェラーの石油を運搬し、ロックフェラーは 石油の安売りを実現し、他社とのビジネス競争に勝利し、他の石油業者を廃業に追い込んで行く。このギャングを制圧して行ったニューヨーク・セントラル鉄道の経営者ウィリアム・ヴァンダービルドは、ロックフェラーの右腕であった。

 

ヴァンダービルドはニューメキシコの開拓者として現地のホテル王になり、1849年8月には、ニカラグア政府からニカラグア地峡横断の独占権を奪取し、中南米の「支配」に乗り出す。このヴァンダービルドのビジネスは後に、ロスチャイルドの部下モルガン財団に継承され、ウォール街のモルガン銀行傘下に集まる、ソ フィストケートされたニューヨーク・ギャング=ウォール街の金融マフィアと、合流する。

 

ヴァンダービルド一族は、「日本人を始めとした有色人種は人種的に劣っているので、核戦争によって絶滅せよ」と強硬に主張するキリスト教原理主義教会の活動資金の提供者になり、また1910年、ニューヨーク・ロングアイランドに創立された生物兵器等の研究所である「優生学研究所」の創立資金提供者となる。この 創立資金は、ブッシュ一族、ロックフェラー、モルガン、ハリマン一族等々からも出資されている。

 

この研究所が、アメリカ陸軍、メリーランド州フォートデトリック陸軍生物兵器研究所と協力し、生物兵器エイズ・ウィルス、2009年、大流行の兆しを見せる生物兵器=新型インフルエンザを開発する。

 

 

この研究所が主催した、1923年の第三回国際優生学学会は、アメリカの人種差別組織が、ナチス・ヒトラーと連携した「記念碑的」学会となったが、そこでは、先述の父ウィリアム・ドレイパー将軍が参列し、ヘンリー・フェアチャイルド・オズボーンが副議長を務めている。オズボーンはヴァンダービルドの後継モルガン一族 の宗主J・P・モルガンの孫である。議題は、「ウィルス・細菌兵器を使い、いかに劣った人種の人口削減を行うか」であった。日本人も含め劣った人種を皆殺しにする事が議題であり、この研究テーマの「著しい進歩」を記念し、ヴァンダービルドの後継モルガンのヘンリー・フェアチャイルド・オズボーンは、アドルフ・ヒトラ ーから「ゲーテ賞」を授与されている。この学会には、学会長に選出されたナチスのエルンスト・ルーディン、エイブリル・ハリマン、クリーヴランド・ドッジ婦人の顔が並んでいた。ルーディンは、アウシュビッツで、毒ガス=チクロンBガスによって、ユダヤ人の大量虐殺を実行した現場の総指揮官・責任者である。ハリマンは 、ヤルタ会談をセッティングし、アメリカとソ連=ロシアが、同時に日本に宣戦布告し、日本を挟み撃ちにし壊滅させる作戦を練り上げた責任者である。ドッジ夫人の夫クリーヴランド・ドッジは、第二次世界大戦後、日本の工業化を推進した経済政策ドッジ・ラインの策定責任者であり、戦後の日本の航跡を決定した人物である。

 

2009年現在の日本が、アウシュビッツの大量虐殺を策定・実行したグループによって形成されて来た歴史的事実が、ここには明確に出ている。ナチスのブレーンによって形成された戦後の日本は、その社会そのものが強大なアウシュビッツの強制収容所であった。その収容所は、敷地面積が余りに巨大であったため、収容 所の外部と内部を隔てる有刺鉄線の塀が、誰にも見えなかっただけである。一生、収容所で奴隷として暮らす事に絶望すれば、21世紀現在の日本の年間3万人の自殺者数は、当然の数字であり、異常事態でも何でもない。この数字を異常と感じる「歴史への無知、鈍感」こそ、自分が強制収容所で奴隷と化している事に気付かぬ、 「異常事態」である。

 

ニューヨーク・ギャングの栄枯盛衰、そしてウォール街マフィアとしての転生の歴史を読解する事によって、エイズ・ウィルス、そして2009年、大流行の兆しを見せる生物兵器=新型インフルエンザが、21世紀のチクロンBガスである真実が見えて来る。

 

毒ガスが「散布」される場所が、当然、強制収容所である真実も、見えて来る。

 

 

 

by AL