政治インテリジェンスサークル・ripec通信

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日本の中国経済通の間違った常識を正す

 

日本の中国経済『通』の間違った常識を正す

 

資料短評 : Kim,Song-Yi and Louis Kuiji  : Raw Material Prices, Wages, and Profitability in China's Industry(World Bank China Research Paper No.8). Kim,Song-Yiは、ハーバード大学の教員、Louis Kuiji は世界銀行の研究者。

 

本ペーパー・資料では、この2人の経済学者・実務家が中国国内で詳細な統計調査を行った上で、産業連関表を駆使し、2002年~2006年までの中国の経済実態を分析している。

 

 この2人によると、この間、中国の、各産業の投入財価格は年平均2.7%上昇したが、使用効率が0.7%改善、特に中核産業が1.5%、機械産業が4%もの改善を見せている。つまり世界的な原油、資源の高騰に対し、原料の効率的な使用によって、原料価格の高騰が、そのまま製品価格の高騰に直結する危機的事態の回避に、中国は成功している。

その結果、名目賃金は14%上昇するも、労働生産性は、それを上回り21.3%上昇。資材と、労働力の高騰は、労働生産性上昇=効率化によって十分吸収されている結果になっている。

 

 日本国内には、中国企業の非効率性、資源のムダ使い、ズサンな経営等で、近い将来、中国経済は自壊すると独断する議論が非常に多い。日本人の中に存在する、中国人への差別感情、中国に経済大国日本の地位を奪われると言う危機感から、こうした感情的判断が出て来る。

 

 しかし、日本が他国に経済競争で打ち勝ち、生き残るためにも、経済の冷徹な数値的把握が必要であり、感情的に判断する事は敗因にこそなっても、勝因には決してならない。感情的な判断しか行えず、「神国、日本は必ず勝利する」と独断して突入した、第二次世界大戦における日本の惨敗を繰り返してはならない。経済だ

けでなく、政治も軍事も同様である。

 

 

by AL